年越しまであと約1か月。
皆さんはお祝いの際にはどこで、誰と、何の食器を使って、どんな食事をしますか?
今回は池田町のことから少し離れ、年末・年始に馴染み深い福井の食文化を3つ紹介します。
【蕎麦】蕎麦は日本一!?
【発酵食品】形を変えながら暮らしに定着
【漆食器】1家に10組
【蕎麦】
年越しといえば・・・お蕎麦!
と答える人は多いハズ。ですが、福井に住む人にとって
お蕎麦は年に1回食べれるものだったのを知っていますか?
約50年前、お蕎麦は年越しに食べる馴染みはあまりなかったのだとか。(ファームハウス・コムニタみかこさん談)
"法事蕎麦"という言葉もあるぐらい、1年かけてお蕎麦を育て、法事の時に食べる風習でした。
福井県のお蕎麦の味は日本一!その理由は
在来種のお蕎麦を町全体で育てているから
今や海外のそば粉を栽培する地域が多く、町全体で在来種を育てているのはめったにない。
製粉会社が石臼でひいているから
その日の気温や湿度で石臼を回す速さなど変わってくる!技を持つ職人がおおい。
他にも、
・おろしそばという食べ方が良い
・育てるときから、お客様に提供するまで水が美味しい
・寒暖差が大きく冷涼な気温
など様々な理由があるそうです。
【発酵食品】
お正月といえば、お雑煮。福井県のお雑煮で、欠かせないのはお味噌ですね。
福井県民 (特に丹南地区)は、大豆をはじめとする食品・発酵食品が大好き。
その歴史は、戦国時代に朝倉氏が織田信長に滅ぼされたことからはじまります。朝倉氏の拠点、一乗谷から逃れた家臣たちが現在の福井市内に移りすみ麹や醤油の製造を始めます。山の中では、精進料理をベースにした植物性の発酵食が発展していきました。
今でもその文化はつづいています。
スーパーに行くとお揚げ・お豆腐・納豆の種類が豊富!
ほかにもお酒、しょうゆ、みそなど 発酵食品の老舗が今でも残っています。
人口30万に以上の県でお豆腐屋が30件あったに対し、今では2件しかない県もあるようで福井県の「発酵食」の根強さがうかがえますね。
【漆食器】
お正月に食べるものといえば、おせち。
おせち料理では、漆塗りの器やお重が使われますが、ここでクイズ!
正解は、昔は1家に10組あったと言われる、漆の食器です。( 私の実家にはもうありません。)
昔は家でお祝いしていました。そこで、活躍するのがこの食器たち。写真の食器で1組(1人分)です。
沢山人を呼ぶ時には、隣の家から借りてきたのだとか。
お祝いの時に出てくるお料理は、こんな感じでした。(※写真は婚礼料理 夏)
ポイントは・・・
お揚げさんがあること
砂糖を沢山使うお料理がでること
お揚げも砂糖も高級食材でしたが、それを出す事で来ていただいた方におもてなししていると示したそうです。
写真は米寿(80歳のお祝い)の写真。1週間かけて餅をつき続け、100個の大きな丸もちを作ったあとお餅を近所中に分けました。それが終わった最終日の食事の様子です。
お膳に載せられた料理を食べているのが分かります。
この時は、お揚げの代わりに鯛を食べてますね。
福井県の文化とその背景、いくつ知っていましたか?
2022年度いけだ農村がっこうもは、残すところあと2回。
文化を知り、食を知り、遊びを知って、
皆でここでしかできない体験を楽しみましょう(*'▽')
参考施設・URL・語り部
丹南農林総合事務所 主事 山影裕也
福井そば情報サイト「ふくい そばOnline」/名物「越前そば」の美味しいお店やおすすめ情報いっぱい! ふーぽ
うるしの里会館 喫茶椀椀(うるしの里いきいき協議会)
御食国若狭おばま食文化館
ファームハウス・コムニタ みかこさん
発酵ツーリズム にっぽん/ほくりく 小倉ヒラク
コッコの親戚の方々(写真提供)
コッコより